blog

ブログ

TOP > ブログ > [休校期間で身に付けたい]よい睡眠の習慣~『スタンフォード式最高の睡眠』~

[休校期間で身に付けたい]よい睡眠の習慣~『スタンフォード式最高の睡眠』~

休校期間で睡眠が乱れているという話をいくつか聞きました。

 

寝る時刻が24時頃になってしまったり、逆に朝9時に起きてしまったり・・・

 

学校が無くてどうしても乱れがちですよね。

 

しかし学校が始まってもそれでいいのか!?

 

ということで睡眠について少し触れておきましょう。

 

以前もブログ記事にしていますけどね。

〔すぐにできる〕睡眠の質を良くする12のコツ

 

 

今回の参考書籍はこちら。

『スタンフォード式最高の睡眠』(西野精治著)

 

結論を本当に一言で言ってしまうならば、

 

睡眠で大事なのは量より質

 

ということです。

 

「7時間は寝た方がいい」と俗説(ぞくせつ:世間に言い伝えられる説)的に言われますが、

 

必要な睡眠時間は個人差が多少あるそうです。

 

 

睡眠が足りていない状態のことを「睡眠不足」と言いますよね。

 

この本では、睡眠の研究者の間で「睡眠不足」の変わりに「睡眠負債」という言葉が使われていると述べています。

 

負債(ふさい)とは借金のことです。

 

学生だとイメージがしにくいかもしれませんが、

 

要は睡眠が不足していると、

 

思うように身動きがとれなくなってとんでもないことになってしまうということです。

 

ただし、質が大事と言っても6時間未満の睡眠は絶対に避けましょう!

 

 

そしてもう1つ。

 

本書の一番大事だと私が考える要点が

 

睡眠の質を高めるためにもっとも重要なのは、眠り始めの90分である

 

ということです。

 

繰り返しになりますが、とにかくたくさん寝ればよいという訳ではないのです。

 

この睡眠の質が悪いと、

 

例えば8時間寝ることができても質の低い睡眠だと日中ぼーっとしてしまいます。

 

過去に週末に10時間ぐらい寝る塾生がいました。とりあえず合格しましたけれども・・・

 

 

ではどうしたら眠り始めの90分を良いものにし、

 

よい睡眠習慣を身につけられるか。

 

それがこちらです。

 

・寝る90分前にお風呂に入る

とても簡単に言ってしまうと

 

入浴することにより体の深部体温()が上昇し、その後下がっていきます。

 

この深部体温が下がることで睡眠の質を高めることができるとのことです。

 

ですから、睡眠の90分前までに入浴を済ませておくことで

 

よい睡眠が得られるとのことです。

 

どうしてもシャワーという場合は睡眠の30分前くらいで済ませておくと

 

似たような効果が得られるそうです。

 

 

・毎日同じ時間に寝起きする

睡眠のリズムを崩さないことが大事です。

週末になってガッツリ寝るみたいなこともできるだけ避けましょう。

 

そもそも脳はいつも通りのパターンを好む特徴があるそうです。

寝る前の自分のルーティーン(日常繰り返して行う動作)を作るのもいいでしょう。

 

ちなみに私は寝る体制で瞑想(めいそう)しています。

 

瞑想についてもいつか触れましょう。

 

瞑想は一言でいうと「今この瞬間に意識を集中する」ということです。

 

 

・寝る前に明るい光を浴びない

スマホやテレビのブルーライトよくないですよというのは何度も繰り返し伝えています。

 

寝室にスマホを持って行ってはいけません。

 

 

よい睡眠でぐっすり眠り、

 

しっかり目が覚めた状態で日々過ごしましょう。

 

そうでないと日中の勉強が無駄になりますよ!

 

 

おまけ

長くなるので先に大事な部分を述べておきましたが、

 

睡眠負債の危険性や、なぜ睡眠が大事なのかについての興味深い記述があったので紹介しておきます。

 

睡眠負債がなぜ危険か。

 

それはアルコールや薬物等と違い、法の規制もなく危険性を認識しずらいことが前提にあります。

 

例えば睡眠負債を抱えた人は、マイクロスリープ(瞬間的居眠り)に陥ってしまいます。

 

これは1~10秒程度の眠りのことで、脳の防御反応ともいわれているそうです。

 

仮に時速60キロで運転しているときに4秒意識が飛べば、70メートル近く車が暴走する計算になります。

 

 

ちなみに日本では特にこの睡眠負債を抱える「睡眠不足症候群」の人が多いそうです。

 

日本人の平均睡眠時間は6.5時間。

 

睡眠時間が6時間未満の人が約40%もいます。

 

 

睡眠負債は、脳にも体にもダメージを与えます。

 

2002年にアメリカで実施された100万人規模の調査では、アメリカ人の平均睡眠時間は7.5時間。

 

6年後、同じ100万人を追跡調査したところ、死亡率が一番低かったのは、平均値に近い7時間眠っている人たちでした。

 

一方、それより睡眠時間が短い人たちは、7時間眠っている人たちに比べ、6年後の死亡率が1.3倍高かったとのこと。

 

 

スタンフォードの男子バスケットボール選手を被験者とした、興味深い研究があります。

 

10人の選手に40日、毎晩10時間ベッドに入ってもらい、それが日中のパフォーマンスとどう関係するかを調査しました。

 

最初の数日間はそれほどパフォーマンスに変化は見られませんでしたが、

時間が経過するにつれ、選手たちのパフォーマンスはめざましく良くなっていきました。

 

そして40日におよぶ実験が終了したとたんに選手たちの記録は実験開始前に戻ってしまいました。

 

このことから、選手たちの集中力と思考力が高まり、エラーが減った理由は、睡眠にあったと考えられています。

 

 

睡眠を変えると人生が劇的に変わるかもしれませんよ。