先日の仮説思考の話にもつながりますね。
仮説思考で考えよう ~スキー産業の衰退!?~
地頭力をどのように鍛えればよいかを知りたくて手に取った本です。
「地頭」は生まれつきだから「地頭」というのではないか?
どうすれば鍛えられるのか?
この書籍は漫画化されていてすでに読んでいて、
「地頭力は鍛えることができる」というメッセージを受け取りました。
では、どのようにして鍛えればよいかをより詳しく知りたくて読みました。
その結論を述べると
「結論から」「全体から」「単純に」考えることが大事だということ。
本書の中にフェルミ推定の例題があり、
私に足りない観点もありましたが、概ね方向性は悪くないとも感じました。
「日本全国に電柱は何本あるか?」という問いに答えるとします。
結論から考えるということは仮説思考で考えるということです。
今ある情報だけで最も可能性の高い結論を導くことが大事です。
日本全国の電柱を1本ずつ数えるわけにはいきませんから、
「一定の面積当たりの電柱の本数を考え、それを日本の総面積に展開すれば、
算出することができるのではないか。」
といった具合です。
※日本の総面積が約38万㎢ということは中学社会レベルなので知っておいてもよいかと
続いて全体俯瞰(ふかん)力が大事です。
俯瞰とは「広い視野で物事を見ること」です。
電柱の数は地域によって差が出てくるはずです。
そこで、日本全体を市街地と郊外という2つの枠に分けて考えてみるということです。
3つ目の単純に考えるということは、物事の本質をとらえ単純化することです。
先ほどの市街地と郊外の枠であれば、
面積は200m×200mあたりに市街地は16本、郊外は1本というモデルにしてしまいます。
あまりに大きい繁華街や、閑散とした離島といったところまで考えてしまうと複雑になるのでこれでいいのです。
こうしていけば計算することができます。
この電柱の例は書籍の中にあったものです。
ご興味あれば読んでみてください。
そして、私にとって重要なのはそれを塾の運営に当てはめたときに、どのようにして考えていくかです。
「結論から」「全体から」「単純に」といった項目のフレームワークを常に思考のメモに記しています。
さらに、一番印象に残ったのは、そもそもの地頭力のベースとなる「知的好奇心」という項目です。
塾生にも地頭力を鍛えられる教育を提供したいと思いますが、
知的好奇心がまず無ければ付け焼き刃になってしまうのではないかとも考えます。
そうした、塾生が「楽しい」と感じる授業を提供していきます。
『地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」』細谷功