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レビュー『麒麟がくる』 〜何度戦えば〜

(写真はNHK HPより https://www.nhk.or.jp/kirin/

 

きっかけ

そもそも大河ドラマは『西郷どん』あたりから本格的に観るようになりました。

 

元々歴史は非常に苦手ということもあり、

 

映像として観ておいたほうが少しでも歴史の理解が進むかなと。

 

塾生に対して授業をしていく時に補足情報を入れてあげたほうが記憶に残りやすいのではと思っております。

 

特に社会科は極論暗記科目なので、

 

関連づけて覚えていくことが大事になります。

 

https://www.nhk-ondemand.jp/program/P201900203800000/

 


あらすじ

王が仁のある政治を行う時に必ず現れるという聖なる獣、麒麟。

 

応仁の乱後の荒廃した世を立て直し、民を飢えや戦乱の苦しみから解放してくれるのは、誰なのか……

 

そして、麒麟はいつ、来るのか?

(HPより https://www.nhk.or.jp/kirin/about/index.html

 

時は戦国時代。

 

主君の織田信長を本能寺の変にて討ったことで有名な明智光秀が主人公です。

 

前半生については資料がほぼ無く明らかになっていない光秀ですが、

 

斉藤道三に仕えていた時から描いておられます。

 

鉄砲を手に入れるための旅の途中で信長に会います。

 

その後斉藤家の争いに巻き込まれ、

 

美濃国から越前へと光秀は逃げます。

 

信長に仕えることになり、

 

織田軍が「桶狭間の戦い」で今川義元を討つと、

 

将軍家とも絡んでいくことになります。

 

勢いづいた信長は、

 

比叡山の焼き討ちに始まり有力大名を滅ぼしていきます。

 

残虐で横暴な様に光秀の心は少しづつ離れていき、

 

物語はクライマックスを迎えます。

 

 


感動したポイント

その1 配役が素晴らしい

 

大河ドラマ全般に言えるのだと思いますが、

 

旬でいてかつ雰囲気の合うもちろん演技力もある俳優さんを使っていらっしゃると思います。

 

長谷川博己さんの光秀は本当に光秀の株を上げたように思います。

 

実際の光秀も知的かつあのように格好良かったかもと思うとワクワクしますね。

 


佐々木蔵之介さんの豊臣秀吉も好きです。

 

個人的に一番好きだったかもしれません。

 

ひんきょうなのですが、内にものすごい迫力があり

 

さすがは後の天下人。

 

主役もたくさんこなされてきた佐々木蔵之介さんだからこそできたと思います。

 


 
染谷将太さんの織田信長も良かったです!

 

それまでの絶対無敵なイメージの信長から、

 

もっと幼さと人間臭さが出ていて、

 

最近の歴史の研究から見る信長のイメージに合わせたのだと思いました。

 

 
そして沢尻エリカさんの帰蝶(濃姫)が観られなかったのは残念!

 
 
その2 映像・音楽が美麗

撮影技術に力を入れていると思いました。

一番迫力があったのはやはり「長良川の戦い」でしょうか。

ドローンも使い今までに無い合戦シーンの再現ができていました。

 
 
その3 光秀の人格

物語を通じて、光秀がどれだけ多くの人に愛されたのかが描かれています。

 

信長にいじめられていたイメージの光秀ですが、

 

本作では光秀がいかに信頼できる人物で、

 

信長からも重用されていたかということがよくわかります。

 

そして個人的には第一話の

 

「何度戦えばここを守れる!?何度戦えば!?」

 

 

というセリフが今でも耳と心に残っています。

 

 
自分もある意味この受験戦争を終わらせたくて仕事をしているのかもしれません。

 

勉強に競争原理が持ち込まれ、

 

世の中に息苦しさを感じています。

 

そんな自分の思いと光秀のセリフが重なりました。

 

 
今まで焦点があまり当たらなかった明智光秀という人物を、

 

非常に綺麗に描いた良い作品でした。

 

 

 

最終回を観て!!(ネタバレ注意)

 

いやーーーー良かったです!なまら良かったです!!

 

信長の

 

「十兵衛か」

 

でこちらもぶわってなりました。

 

無表情に

 

「で、あるか」

 

じゃないんですね。

 

観ていて切なくてつらい本能寺の変でしたね。

 

十兵衛が麒麟を連れてきて家康が平和な世をつくった…

 

いえ、世の中まだまだ平和になんてなっていません。

 

我々ひとりひとりの想いが、

 

本当の意味で麒麟を連れてくるのかもしれませんね。