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レビュー『進撃の巨人』 〜正義と正義の戦い〜

 

※記事を書いている現時点はコミックス最終巻発売前です

 

 

今回は私が人生史上最も衝撃を受けたマンガと言って過言でないでしょう。

 

先に言いますが、世の中のコミュニケーションのずれや対人関係のいざこざ、

 

与党と野党の対立、東京五輪はなぜ中止しないのか?、世界で起きてる紛争から戦争まで!

 

この作品に全て集約されています!!

 

 

こちらを例にとって国語力を高めるためには?

 

という話を塾生にしたこともあります。

 

よろしければご覧ください。

 

 

 

ではいつものようにきっかけと感動ポイント3つですが、

 

3はややネタバレですお気をつけください。

 

 

きっかけ

そもそもは妻が全巻揃えていて、

 

同棲した5年前からあったはずですが、

 

当時恐らく仕事人間の私はマンガには目もくれず仕事に没頭していました。のはずです!

 

 

そして今から半年ほど前だったか、

 

ふと時間に余裕ができたこともあり課題図書のように読み漁りました。

 

 

なぜもっと早くに読まなかったのか!?

 

 

脱線しますが皆さん「なぜもっと早く・・・」

 

と思われることこれからも多々あると思いますが、

 

そのタイミングがあなたにとって最適だったから出会ったのです。

 

もっと早く出会っていてもその時はその重要さに気づかないんですよ。きっと。

 

 

感動ポイントその1

圧倒的なスケールと絶望

 

敵が巨人ということもあるのでしょうか。

 

話全体が非常に壮大で、

 

伏線もたくさん貼られているので、

 

読み進めていって何度も読み返したくなるでしょう。

 

というかマンガ単行本無しで月刊の別冊少年マガジンだけで読まれていた人は

 

絶対に途中で訳わからなくなるはずです!

 

 

そして巨人と戦っていくのですが巨人が強い!

 

というよりもあまりの大きさに人間が巨人の前に無力!

 

こんなにどんどん人が殺されていき、

 

読んでいて恐怖と絶望を味わえる作品はなかなか無いでしょう。

 

それでいて読み進めたくなるのだから不思議です。

 

 

 

感動ポイントその2

大ヒット作にして処女作

 

これだけ壮大なスケールの物語ですが、

 

この作品の作者諌山創さんはこれが初めての漫画作品だそうです。

 

どんな作家であっても大ヒットを出すにはたくさんの作品を作って試行錯誤していくと思いますが、

 

これだけのお話の構想をずっと持っていたということには驚きです。

 

連載スタートが2009年、私は作者とほぼ同い年ですが、

 

その頃私は新入社員でウロウロと右も左も分からない状況でした。

 

その手前の大学生の頃なんてほんと遊びに明け暮れていましたね!

 

 

ちなみにかの有名な那須与一も『扇の的』で、

 

この一矢に定めんと見事的中させていますね。

 

あれこれと手を伸ばそうとするのでなく、

 

1つのことに集中せよということですね。

 

私には少し耳が痛いです。

 

 

感動ポイントその3 

人間の敵は人間という気づき

 

普通、少年バトルマンガって主人公が正義で悪と戦っていくという図式じゃないですか。

 

『進撃の巨人』も一見そうです。

 

正義の主人公達が悪の巨人と戦っていく。という。

 

私もマンガを読まずともなんとなく知っていました。

 

そうです。読んでいる方ならお気づきです。

 

これは正義vs悪でなく

 

正義vs正義

 

の話なのです。

 

 

最初はもちろん皆さんエレンを応援します。

 

「がんばれエレン!巨人を駆逐するんだ!!」と。

 

感情移入しながら読み進めていくと、

 

後半分からなくなりますよね。

 

誰が正しいのか、何が正しいのか…?

 

 

結局世の中絶対的な正義があるとかでなくて、

 

「自分は正しい」と思っている人が対立しているだけなのですよ。

 

 

『もののけ姫』でも似たようなことが言えます。

 

動物vs人間

 

昔観た時は私もエボシ様悪いやつめーって浅い理解しかしていませんでしたが、

 

彼女は彼女の正義で動いていたんですよね。

 

大人になると見方も変わりますよね。

 

 

私もなんらか意見を主張するとき、

 

あくまで自分がその時点で正しいと思っていることを発しているのであって、

 

それが世の中の絶対的な正義ではないということを気をつけています。

 

 

そんなことにも気づかせてくれる名作だと思いました。